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製品レビュー Xeon ワークステーション ZEUS WS/Xeon E5 dual v3  イントロダクション編――デュアルCPU   数百コアのスパコンより今すぐ使える12コア!!
マシン内部

■Xeon ワークステーション
 ZEUS WS/Xeon E5 dual v3

●スペック:
CPU:Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2630 v3 2.40GHz (8C 16T 3.19GHz, 3.2GHz IMC, 8x 256kB L2, 20MB L3) x2
CPUクーラー:APSALUS3 120 x2
MB:ASUS Z10PA-D8
メモリ:Micron 8GB Registered-ECC DIMM DDR4 PC4-17100R x4(32GB)
グラフィックス:Aspeed AST2400 with 32MB VRAM(オンボード)
ストレージデバイス:
Western Digital WDC WD30EFRX-:3TB (C:)
HL-DT-STDVDRAM GH24NSC0(E:)
サウンド:SB-AGY-FX Sound Blaster Audigy Fx PCIEX
電源:850W Silver Stone SST-ST85F-P

※構成はカスタマイズで変更できます。
ベンチマークの結果はこのスペックで計測したものです。

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今回はZEUSコンピューターより発売中のワークステーション「ZEUS WS/Xeon E5 dual v3」の製品レビューをお届けいたします。

このモデル、最大の特徴は、CPUとしてXeon(ジーオン)が2個搭載されていることです。
Xeonは、Core iシリーズやCeleronシリーズと同様に、intelのCPUのブランド名です。業務用でサーバー用とされているので、家庭用や事務用に使う人には馴染みがないかもしれません。
このXeonの優位性について軽くご説明したいと思います。

マシン内部2
ワークステーション内部。特徴的な2つの丸いポンプが並ぶ。この下に2つのXeonが隠されている。
Xeonの優位性(1)最大コア数

Core i7は、今のところ(2015年4月時点)最大8コア16スレッド、最高動作クロックは4.4GHz(最大時)です。
一方Xeonは、現時点で最大18コア36スレッド、最高動作クロックは3.6GHz(最大時)です。
4コアモデルの中には、4GHzで動作するものもあるのですが、Xeonは基本的にクロックよりもコア数で勝負するCPUといえるでしょう。やはりサーバー用としての安定性を重視しているのでしょう。

Haswell世代のCore i7 一覧 (2015/4現在)
モデル クロック (GHz) 最大クロック (GHz) コア数 スレッド数
Core i7 Extreme
5960X 3.0 3.5 8 16
5930K 3.5 3.7 6 12
5820K 3.3 3.6 6 12
Core i7(Haswell)   
4771 3.5 3.9 4 8
4770K 3.5 3.9 4 8
4770 3.4 3.9 4 8
4770S 3.1 3.9 4 8
4770T 2.5 3.7 4 8
4765T 2.0 3.0 4 8
Core i7(Haswell Refresh)   
4790K 4.0 4.4 4 8
4790 3.6 4.0 4 8
4790S 3.2 4.0 4 8
4790T 2.7 3.9 4 8
4785T 2.2 3.2 4 8



Xeon E5-2600 v3 (2015/4現在 Haswell世代 デュアルCPU対応版の一覧)
モデル クロック (GHz) 最大クロック
 (GHz)
コア数 スレッド数
E5-2699 v3 2.3 3.6 18 36
E5-2698 v3 2.3 3.6 16 32
E5-2697 v3 2.6 3.6 14 28
E5-2695 v3 2.3 3.3 14 28
E5-2690 v3 2.6 3.5 12 24
E5-2687W v3 3.1 3.5 10 20
E5-2683 v3 2.0 3.0 14 28
E5-2680 v3 2.5 3.3 12 24
E5-2670 v3 2.3 3.1 12 24
E5-2667 v3 3.2 3.6 8 16
E5-2660 v3 2.6 3.3 10 20
E5-2650L v3 1.8 2.5 12 24
E5-2650 v3 2.3 3.0 10 20
E5-2643 v3 3.4 3.7 6 12
E5-2640 v3 2.6 3.4 8 16
E5-2637 v3 3.5 3.7 4 8
E5-2630L v3 1.8 2.9 8 16
E5-2630 v3 2.4 3.2 8 16
E5-2623 v3 3.0 3.5 4 8
E5-2620 v3 2.4 3.2 6 12
E5-2609 v3 1.9 N/A 6 12
E5-2603 v3 1.6 N/A 6 12



Xeonの優位性(2)マルチCPU

更に、Xeon最大の特徴はマルチCPUが可能!(*1)intel製品で他にマルチ搭載できるCPUはありません。
つまり、CPUが2個載せられるマザーを使えば、最大36コア72スレッド!脅威の高性能マシンができあがります!!
もちろん、Xeonは業務用で高級品ですから、同じ値段ならi7のマシンを複数買いしたほうがいい、という場合もあると思います。
例えば、3DCGのレンダリングサーバーなどに、Core iシリーズを複数買いしてクラスタリングして使っているお客様もいらっしゃいます。
しかし、それはクラスタリングに対応したソフトが必要ですし、広い設置スペースも必要になってきます。
しかし、Xeonであれば、一台のワークステーションで、クラスタリングの環境を構築することなく、最大36コアが使用できます。

マルチCPUのメリットは他にもあります。それはOSのライセンス料です。CPUが何台積んであったとしても、OSはシステム1台に付き一本のライセンスになります。
したがってマシンを複数買いするよりも安く付きますし、なによりも複数のOSを保守管理していく煩わしさがありません。

(*1)XeonのすべてがマルチCPUに対応しているわけではありません。前掲のHaswell世代のものは、2015年4月現在
2ソケットまでしか対応していません。Ivy Bridge世代では、最大8ソケットに対応しています。

Xeonの優位性(3)信頼性の高いECCメモリに対応

Xeonにはまだまだメリットがあります。それは、ECCメモリに対応しているということです。
ECCとは、Error Check and Correctの略で、メモリ上のデータに対してエラーチェックと訂正機能が備わっているので、正確性、信頼性がすごく高いということです。
これも、intelではXeon以外に対応するものはありません。
このECCメモリはどういう仕事に威力を発揮するかというと、膨大な数値を扱う計算です。エラーチェックがあるため普通のメモリより処理速度は落ちますので、スピードを争うCGや動画関係ではあまりメリットがないかもしれません。エラーがあっても訂正してくれるということは、それを理由にシステムを止めたり再起動しなくていいということなので、WEB関係や金融関係などのサーバーに必要なのです。
また、最大メモリ搭載量も桁が違います。i7では、64GBが最大になりますが、Xeonでは、1.5TB(!)まで行けます。これは、メモリを大量に消費するサーバー、ワークステーションでは大きなアドバンテージになり得ます。

メモリ
学術研究者におすすめのXeon

このデュアルXeonマシンは、大学や研究者向けに開発されました。おかげさまで好評を得ておりますが、実際どのような貢献ができるのでしょうか?

京都大学フィールド科学教育研究センター准教授の伊勢武史先生は、弊社のデュアルXeonマシンをご使用されています。
地球温暖化予測のサブプログラムを開発中で、その部分では、世界の色々な植物の働きをシミュレーションする必要があるとのことです。

こういった計算は膨大な数値を扱うので、まさにスパコンが必要になります。
ではなぜ弊社のデュアルXeonマシンが必要だったのか?スパコンを使えばいいではないかと、皆さん疑問に思われるのではないでしょうか?

伊勢武史先生と弊社製品のデュアルXeonワークステーション(12コア)
伊勢武史先生と弊社製品のデュアルXeonワークステーション(12コア)
数百コアのスパコンより今すぐ使える12コア!!
1日待たせる数百コア vs すぐに使える12コア!! YOUR WIN!!

スパコンは数百〜数万コアのCPUの集合体です。それらが同時並列処理を行うわけですから、当然PCとは速度が桁違いです。
しかし、スパコンは高価で希少な存在であり、全てのコアを一人で独占することはできません。
プログラムを動作させるときは、何コア使うか決める必要がありますが、先にそのジョブが投入されたとしても、必要なコア数が空かなければジョブは開始されません。
また、使用時間も制限がかけられます。それで、結局1日待ちとか3日待ちとかいう結果になるわけです。
それならば、いつでも使える12コアのほうがいい・・・というのが伊勢先生のお話です。

つまり、待ち時間まで含めると、このデュアルXeonのほうがスパコンより速いという、意外な結果が導き出されます。これには正直驚かされました。
最終的にはスパコンに載せるべきプログラムも、デバッグ段階では手元のワークステーションでテストするほうが効率がいいというわけです。
結論として、大量の重要なデータを扱う研究者、スパコン用のプログラムを開発する方には、ぜひこのデュアルXeonマシンをお勧めいたします。

デュアルXeon E5-2603 v3 vs スパコン!?

せっかくスパコンの話が出てきたので、参考までにスパコンとの性能差を比較してみましょう。
E5-2630 v3のマシンはデータが取れなかったので、代打でE5-2603 V3に登場願いました。
スペックは以下のとおりです。

CPU:intel Xeon E5-2603v3 1.60GHz 15MB 6C/12T 85W LGA2011-v3 x2個
MB: ASUS Z10PA-D8
メモリ:DDR4-2133 $GB ECC REG x4枚
ストレージデバイス:PlextorPX-256M6S 256MB SATAIII MLC(C:)
DVD LG GH24NSCO BL (D:)
サウンド:CREATIVE SB-AGY-FX Sound Blaster Audigy Fx PCIEX
電源:SILVERSTONE SST-ST85F-P(/A)(/B)850W 80PLUS SILVER7

まず、スパコンほうから。スパコンはTOP500というプロジェクトで毎年2回、世界のスパコンのベンチマーク結果を発表しています。ここで行われるベンチマークはLINPACKと呼ばれる計算です。
これは、システムの浮動小数点演算性能を評価するものなので、結果の単位はFlops(Floating-point Operations Per Second。一秒間に何回浮動小数点演算ができたか)になります。
以下のリストは2014年11月のTOP10です。

LINPACK(TFlops)

1位は312万コアとか全く次元の違う世界ですね。Rmaxと言うのはそのマシンでの最大値、Rpeakは理論上のピーク値だということです。日本の「京」は70万コアで約一万テラFropsとなっていますね。

TOP100ではHPLというベンチマークソフトを使っているのですが、これがLinux上でクラスタリング対応のソフトだということで、ちょっと動作させるのに敷居が高いです。そこで、Windows上で簡単に操作できるIntelBurnTestを使用し計測してみました。以下がその結果です。

IntelBurnTestを使用した計測結果

----------------------------
IntelBurnTest v2.54
Created by AgentGOD
----------------------------

Processor: Intel(R) Xeon(R) CPU E5-2603 v3 @ 1.60GHz
Clock Speed: 1.60 GHz
Active Physical Cores: 12
Total System Memory: 16257 MB

Stress Level: Maximum (15229 MB)
Testing started on 2015/04/06 15:55:16
Time (s)     Speed (GFlops) Result
[16:05:20] 418.175  136.9075 3.146423e-002
[16:15:23] 420.610  136.1150 3.146423e-002
[16:25:24] 419.735  136.3989 3.146423e-002
[16:35:24] 417.016  137.2882 3.146423e-002
[16:45:24] 416.404  137.4900 3.146423e-002
[16:55:26] 419.451  136.4912 3.146423e-002
[17:05:29] 421.278  135.8993 3.146423e-002
[17:15:29] 417.779   137.0373 3.146423e-002
[17:25:31] 419.643   136.4288 3.146423e-002
[17:35:29] 416.882  137.3321 3.146423e-002
Testing ended on 2015/04/06 17:35:31
Test Result: Success.
----------------------------

ストレスレベルはMAXIMUMで、これは実装メモリを限界まで使う設定です。10回の計算に1時間半かかる、大変ストレスのかかるテストです。
Speed (GFlops)の最大値が137.4900GFlopsということですから、これがRmaxということになるかと思います。さすがに世界トップのスパコンと比べてはかたなしなので、500位までの10台のデータを見てみましょう。

LINPACK(TFlops)2
同じ2014年11月の500位から10台のリスト。わずか3000コアでほぼ154TFlopsタイを出しているオランダのスパコンが気になる・・・

最下位なのに配慮したのか所有者の希望なのかわかりませんが、ほとんど名前が出ていません
でしたので、欄自体を削除しました。数字が近いので、もしかしたら?ワークステーションが肉薄
した?と思われるかもしれませんが、単位がひとつ違います。テラFlopsなので、1000倍速いんですね。
しかし、この表を見ていると、CPUは全部Xeonですね!
500位近辺だけでなく、世界一のスパコンもやっぱりXeonを使っていますので、いかにXeonの信頼性が高いかわかるというものです。
その他は、12コアの1000倍ということで1000倍のスピードが出ているのは納得のいくお話です。
スパコンの待ち時間に悩まされている方は、ぜひこの結果を参考にしていただいて、サブマシンとしてのワークステーション導入をご検討いただきたいと思います。.

なおこのLINPACK(IntelBurnTest)は大変危険なテストです。大型空冷クーラーをつけていても、Core i7-4790Kあたりで実行すると、CPU温度があっという間に100度℃を超えます!
証拠画像がこれです。

証拠画像1

危険なので、一回も計算させずにテストを終了しました。なおOCCTは温度計測のために立ち上げたもので、OCCT自体でLINPACKやストレステストは一切行なっていません。

証拠画像2

これがデュアルXeonだと、40℃で安定して動きます。その点からもやはり、スパコン用のプログラムを走らせるとしたらデュアルXeonがお勧めですし、またクーラーは必ず水冷にしていただきたいと思います。当店で選んでいただければ、その辺は間違いのないものをご提供できると思います。

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